777の書|アレイスター・クロウリー著の未訳部分

 In カウンセラー, 小関章ラファエル
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小関章ラファエル

こちらの引用は、777 And Other Qabalistic Writings of Aleister Crowley(日本語では『777の書』と訳されています) の p.68の1葉です。ゴールデンドーンに彗星のように出現し、割って出て行った天才が「ユダヤ神秘主義のカバラ」について書いたのが本書です(袂を分かった弟子、フランシス・イスラエル・リガルディー博士による版なのも興味深いです)。

777 And Other Qabalistic Writings of Aleister Crowley

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言わずとしれたクロウリーはとても多才な人で、英語の本文の中に、カバラの生命の樹のセフィロットシステムを説く『セフィール・イェッツエラー』(日本語では『形成の書』と訳されています)の書かれた、ヘブライ語(アラマイ語を含む)をはじめ、ギリシャ語、ラテン語、西洋占星術、錬金術のシンボル、アラビア語や、易経のシンボルまでが絡み合う膨大な対応表を形成しています。

本書の知見を得るのに有益な訳書は、江口之隆氏によって、英ロンドン大学ウォーバーグ研究所の図書勘でクロウリー自身の蔵書等から直接に(余白のメモ書きなども参考に)邦訳されて刊行されています。掲載のない図版なども懇切丁寧に引用掲載してくださり、英語版にはない読みやすさがありますのでお薦めです。

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クロウリーのデッキには、本書に書かれているエレメントやゾディアックや、易のシンボルをまでを使う、タロット・リーダーは稀でしょうが、本書を読むと体系に導入することも可能になはるはずです。が、どうも邦訳者の江口之隆氏の「まえがき」によれば、道教や易経の師には巡り会ってはいないらしいので、私なら、日本語の資料も充実している、古エジプト・カバラ主義と西欧由来の要素だけでも良いのかなと思います。

ただし、本書は、タイトルからも分かるように「カバラ的な論考・対応表」なので、ユダヤ神秘主義が骨格となるものですが、残念なことに肝心要の「SEPHER SEPHIROT」(わたしが訳すなら「セフィトロ・システムの対応表」)は訳さずに収録されなかったことです。理由は邦訳書に書かれているので、そちらを参照頂きたいですが、わたしが英語版を読んでも、ベブライ語と、クロウリーの書いた英単語の意味対応で一致するものもあれば、字義的にはどうも符合しないな・・・と感じる箇所があります。

これらを調べてみて、これは訳を作れそうだなという完成域まで達すれば、ヘブライ語が読める者に遺された仕事として出版しようかなと思います。

クロウリー自身は、本稿最初の部分で、ヘブライ語の母音は「ゲトマリア」には重要ではないと記述していますが、この対応表に掲載される単語では、母音も考慮して意味をたどる必要があります。同じ子音文字綴りで違う意味に化けてしまうこともあるからです。

小関章ラファエル

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