指輪物語|白の魔術師サルマンの堕落

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小関章ラファエル

拙書の作品をブラッシュアップして出版するために、尊敬するファンタジー作家の上橋菜穂子さんと、彼女のお仲間の荻原規子さん、宮下奈津さんのお三方の代表作を読んだ後、そのお三方が共通のルーツとしてあげる、J.R.R.トールキンの LOAD of the Rings の邦訳の『指輪物語』の文庫版( 邦訳:瀬田 貞二, 田中 明子)を全10巻を、注意深く再読しています。 最初は前置き設定がまどろっこしかったのですが、もう周到に設計されたファンタジーの併行世界がページを開けばそこに拡がるようになりました。

もうすぐ邦訳文庫版での3巻目を読み終わりますが、灰色の魔法使いガンダルフと並ぶ賢人、白の魔法使いサルマンが指輪の妖力への欲望に負けて、その高潔さや堅実さをいとも簡単に捨て去った描写の下りが語られます。

わたしにはこの「サルマンの堕落」のように現実生活の中で目前にいた人がこの正義や高潔さからの堕落するのを目の当たりにして唖然としつつ、ガンダルフやエルフの長エルロンが感じた残念な気分味わったことが、実は何度もあります。

キリスト教的な堕天としては、最高位の天使であった輝くルシファーのサタンへの変貌が、黙示文学のイメージとしては鮮烈です。その悪魔を束ねる首領としての姿には、ミルトンの『失楽園』や、永井豪『デビルマン』などの芸術作品の中に(肯定はしませんが)「侮れない存在感」を醸し出しています。

が・・・

前段のサルマンのそれは根本的に違うのです。安っぽい支配欲に眼が眩んだ結果の卑小さであり、ある種の醜悪さが腐臭のようについて回る醜いものです。あなたの周りの現実世界でも、平気で嘘をつく人、故に人を裏切る事に良心の呵責を感じなくなる群像の存在は、結構、心当たりがあるのではないでしょうか?

そのような大変理不尽な人や事に直面したときに、例えば、タロット・カウンセリングで「どうしたらわたしを不幸な気持ちにした相手を完膚なきまでの不幸な気持ちにできるか」などを知りたい誘惑に駆られるかもしれません。しかしそれではミイラ取りがミイラになってしまいます。

神秘主義の思想に惹かれる人なら誰だって『指輪物語』では正義の側に立つ、ホビット、魔法使い、エルフや一部の胃人間たちのように、潔く志高くありたいと願って、このサイトを訪れてくださっていると察しています。なにも好き好んで、人格が否定されて奴隷のように働く冥王サウロンの手下のようには、なりたくないでしょう。

しかし、そこで大変厄介なことですが、高潔さを試される立場の人々には『指輪物語』のように、決まって、一見耐えがたいような、試練が待ち受けている事が多いこともまた確かなようです。

「高潔な賢者だったサルマンを狂わせた指輪の妖気」は両刃の剣です。そういう異力を託され者には、心の強さや、正しい指導者や案内人や仲間との絆で鍛えた決断力、それを扱うための良心が試されます。

 

この窮状に陥ってしまった時に、大切なことは「焦って結論を急がないこと」です。

 

少し冷静になって、タロットのスプレッドが示す意味を味わってみる。当サイトのカウンセラーの見立てに耳を傾けて、得たアドバイスで状況を俯瞰してみると、あなた自身が変化して世界が少しですが違って見えるかもしれません。

小関章ラファエル

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